今年初めていつもの植物園に行きました。このところ、鳥や動物に興味が移っていたためと、植物を描くにしても情景を含んだスケッチにしたいと
思い始めているので、季節の花はできればそれぞれの自生地(あるいはそれに準じた土地)に行こうと願っています。
それでも植物園に行く意味は、自分の中に迷いがある時で、今の自分がいったい何に惹かれるのか知りたいときの定点観測点になっています。
自生地では、狙った花が自分に何の感情も起こしてくれないとき、最悪の場合、丸々一日が無駄になってしまいますが、
植物園では「あれがダメでもこれがある」の可能性が高い、という合理的な都合もあります。
それで白椿を選びました。加茂本阿弥という種。形も名前もいいですね。(名から)茶花として重宝されているのかもしれません。
ふっくらとしたシンプルながら品のある形をしています。(描ききれておりませんが)
最近、かなりいろいろと省略して対象が描けるようなコツをつかんだ気がして、今回のスケッチでは、
白花を引き立てる方法について、白花裏の葉の群れを濃緑群として描くことで、どれくらい白が魅力的に浮き上がるか試してみたつもり・・・です。